高校生でも起業できるの?銀行口座や登記の課題などありますが、事業づくりの練習をするには良い時期です。先日シリコンバレーで現地の高校生ドーラン君と話ながらそう思いました。ドーラン君は高校でビジネスと起業のクラスを受講しています。知識は日本国内のビジネススクールレベルは十分にある感じの勉強を毎日しています。ドーラン君は「MAしました」とさらっというのでビックリ。M&A=会社売却、事業売却。ドーラン君はどーやら事業を売却したようです。さてどんな事業でしょう。
 

 ちなみにドーラン君は会社は設立していません。日本では起業=イコールすぐに司法書士による会社設立、登記ってことになり、高校生で登記できるんかーという議論になりそうですが、彼のいう高校生でも起業できるというのは、売却する事業を作ることでした。確かに実態があることが起業でまず重要ですね。


 ドーラン君は、シリコンバレーの高校のビジネスと起業のクラスでは、ビジネスの基本となる「世の中の問題を解決する」という意識で、世の中にある問題が何か日々考えています。考えるだけではなく行動力の大切さもそのビジネスと起業のクラスで教えています。行動力が大切であるとドーラン君も学んだようです。学んだというより身にしみてわかったと言っていました。


 行動力の大切さを肌で感じるために、ドーラン君は世の中にある問題として「なぜリチウムイオン電池が発火するのか」という問題に着目しました。その当時飛行機の中でスマホが炎をあげるという問題がメディアで盛んに取り上げられていました。なぜ発火するのか、どうすれば問題は解決するのか、それに彼は解決したいという気持ちが芽生えたと言います。もちろん彼はエンジニアでも無いし、詳しいメカニズムはわからない。でも。そこで諦めずに問題を解決することにしました。
 

 ここでは大雑把に説明しますが・・・彼はなぜ電池が発火するのか、原因をネットで調べたり、知り合いの大人のエンジニアの人に聞いて見ました。そして色々行動しながら、リチウムイオン電池の輸送で問題があることを見つけました。解決方法として輸送の際に輸送キャリアに流水を使うことにしました。その水の使用の方法や制御について彼は特許化しました。彼はエンジニアではありませんが、エンジニアに協力してもらい解決策を考えたようです。その解決策に興味を持った同級生の親御さんが、その特許を買い取り、その親御さんの友人でNASAで働く友人に売り込みをしているという後日談もあります。ざっくりとしか、ここでは書きませんでしたが、もし興味のある人は、今年の8月4日に和歌山市で開催するGTE2017ビジネスプランコンテストへお越しください。ドーラン君も会場に来ています。


 さて私が言いたかったのはドーラン君はエンジニアでは無いけども、ビジネスをよく知っている高校生なのです。日本の場合は、エンジニアでなければ技術系の起業はできないと考える人もいますが、果たしてそうでしょうか。イーロン・マスクさんもスティーブ・ジョブズさんも自分でトンカントンカンしてロケットや電動自動車、スマホは作っていません。日本では技術の起業=大学の先生や技術者と思う人がいますが、ビジネスパーソンであれば技術系でもサービス系でも何系でもできます。もちろん能力があればの話ですが。


 ドーラン君は大学かそれ以降で起業を目指して毎日勉強や手を動かしながら商品を作るという行動を日々トレーニングしています。シリコンバレーでは会社は設立しないけども(設立必要ないから)高校生の社長(CEO)が続々ドーラン君のように事業売却経験があると言います。日本で高校生の社長が続々となるとどんな社会になるでしょうね。


 高校生が起業するために必要なこと、それは小さな失敗、小さな成功をどんどんやっておくことかと思います。ドーラン君はもちろんこの電池の売却が最初ではなく、色々と失敗もあるようです。


 アントレプレナーシッププログラムは大学で行われていることがありますが、このドーラン君の高校のように、日本でも高校で実施されているって社会に年々後なっているでしょうね。


 シリコンバレーで学んだことは色々ありますが、ドーラン君のようにシリコンバレーで起業する両親の元で、シリコンバレーという環境で生まれて、シリコンバレーで起業の勉強やトレーニングを受けて育っているなんて。そういう子供達が大勢いるここシリコンバレーはいっときの起業ブームなんて到底思えないですね。起業予備軍が大勢いるシリコンバレーは強いです。もちろんドーラン君の親もサポートしてくれる姿勢がしっかり見えていました。親のサポート無くして成功なし。街全体が高校生の起業を支援すると、ドーラン君のような高校生でも学業も怠ることなく起業の訓練も充実できる毎日が過ごせるという、日本もいつかそうなるでしょうか。

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GTE2017イノベーションチャレンジ 
www.kapion-edu.org